<完> 冬桜よ、散りゆけ  –諦めるべき恋なの?–
「先輩一緒に帰ります。」

 はっ?

 桜と一緒に?

 桜は顔が赤くなる。

 ちょっと男の子と一緒に帰る・・・?

 カップルじゃないんだから!!


「いいよ、一人で・・・。」

 独り言のような発言に、海翔が反応しないわけがない。

「またああなってもいいのですか。」

 かちーん。

 痛いところついたね。

 だけど、もうこんなこと起こらないよね。
 油断禁物だが。

「いいよ、桜一人で帰れる。」

 桜は下を向き、わざと早歩き。

 これ以上桜にかまわないでほしい。


 
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