<完> 冬桜よ、散りゆけ  –諦めるべき恋なの?–
 どんどん近づく。
 急に時間が経つのが早く感じる。

 あとは、海翔がいなくなれば・・・。

「あっ、もういいから。
 わざわざありがとう。」

 本当はこんなこと言いたくないけどね。

 いうのも、恥ずかしかったし。


 桜がインターホンを鳴らそうとしたら。

「待ってください。」

 後ろ振り返れば、まだ海翔がいる。

 さっき、

『もういいよ。』

 って言ったのに。

 帰らなかったんだ。

 またあのパターンかもしれない。

 告白未遂。


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