<完> 冬桜よ、散りゆけ  –諦めるべき恋なの?–
 海翔はもじもじ、もじもじ。

 何か言いたいのは確実だな。

 もじもじ。

 早く言ってって怒りたくなる。

 もう気にしないで家に入ろうかな?


「あの。」

 また。

 そうやって人を止めるんだから。

「あの・・・。
 桜って呼びたい。」

 って、えっ?
 それだけ?

 桜、ぽあーんとしている。

 海翔は家へ帰った。

 桜はそれに気付いてない。

 じわりじわりと、キュンキュンとして。

 なんだか訳がわからない――



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