<完> 冬桜よ、散りゆけ  –諦めるべき恋なの?–
 海翔の同級生なのか。
 一緒に鬼ごっこしているのか。

 海翔より少し背が高い男の子が、桜たちに向かって走って来る。

「おい。春巻。これはどういうことだ。

 まさか・・・。」

「走ってたら先輩にぶつかって、謝ってただけ。」

 桜は嫌な目をして男の子を見る。

 言っていることむかつくから。


「あっ、そう。」

 一瞬しらけた。

 海翔が走り出し、男の子は追いかける。

 桜はそれを見つける。


――足早いな。――

 き~ん、こ~ん、か~ん、こ~ん~♪

 やばい、戻らなきゃ。

 慌てて走る。



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