<完> 冬桜よ、散りゆけ  –諦めるべき恋なの?–
 海翔は憎い奴。

 海翔は桜と檀を傷つけた。

 とにかく、海翔は憎いことに変わりない。

 桜をどんだけ傷つければ、海翔は分かるだろうか?

 桜には理解不能。

 海翔の気持ち。


 そんな海翔に、なぜ桜は惚れたのか。

 分からない。

 これも理解不能。

 海翔を思うとぼけっとする。
 ドキドキする。
 ほかの異性を見るときとは感じない気持ち。

 恋という言葉は知っていた。

 しかし、気持ちは知らなかった。

 これは初恋。

 いつかは夢見ていた、理想の初恋。

 背が高くて、優しくて・・・


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