<完> 冬桜よ、散りゆけ  –諦めるべき恋なの?–
 また海翔のことで、天使と悪魔がもめている。
 ちなみに、桜はどっちのいうこと聞きたくない。

 天使は勇気がいるし、悪魔はあまりにも過酷すぎる。

 だけど、どちらかに決めることは避けて通れない。

 うーん・・・。

 席でぼおっと考えてしまう。


「桜ちゃん書いて。」

 っていつの間にかはとりが!

「ああぁ、分かった。」

 卒業アルバムの最後のほうにある白紙に、お互いメッセージを書く。

 書き終わったらまた別の子に書いて・・・。

「はい、おはようございます。
 出席番号順に並んで。」

 ペンのふたを閉め、言われたとおりに並ぶ。

 なんだか緊張する。
 涙より、緊張のほうが勝っている。



< 245 / 257 >

この作品をシェア

pagetop