<完> 冬桜よ、散りゆけ  –諦めるべき恋なの?–
「ふあぁぁん。」

 檀のあまりにも大きなあくびに、思わず桜は笑った。

「姉ちゃん。なんで笑うの?」

「だって、うけるんだもん。」 
「うける?」

「うまく言葉に言えないな。」

 姉妹のたわいのない会話。

 それでも、楽しく感じる。

 だが、天気はどうも雲行きが怪しい。

 冬の風が頬から熱を奪う。

 それにも気を留めずに、二人は歩き続ける。


 公園が見えてきた。

 少し歩いていると、

「きっ、気のせいだよね?」


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