<完> 冬桜よ、散りゆけ –諦めるべき恋なの?–
その微妙というのは、一応隠れているけど、でも完全に隠れきっていない。
麗羅のオレンジ色のランドセルが、完全にはみ出ている。
麗羅は檀の声に気付くと、ひょっこりと出てきた。
「よかった、麗羅がいて。」
檀はすっかり麗羅に抱きついちゃっている。
「ほんとひどいよね、海翔君とみぃちゃんって。
ねぇ、檀、桜ちゃん。」
もちろん、二人の答えは同じ。
「うん。」
「じゃあ、他の子も探さないとね。」
麗羅、恭平、友篤、檀はほかの子を探して、桜はぼおっと見ていた。
――ほんと変ね。
つい最近まで、一緒に喋っていたのに。
一緒に帰った時もあったのに。――
再びため息をついてしまった。
よく、ため息をつくと不幸になるっと言われている。
でも、桜はしてしまった。そうとは知らずに。
麗羅のオレンジ色のランドセルが、完全にはみ出ている。
麗羅は檀の声に気付くと、ひょっこりと出てきた。
「よかった、麗羅がいて。」
檀はすっかり麗羅に抱きついちゃっている。
「ほんとひどいよね、海翔君とみぃちゃんって。
ねぇ、檀、桜ちゃん。」
もちろん、二人の答えは同じ。
「うん。」
「じゃあ、他の子も探さないとね。」
麗羅、恭平、友篤、檀はほかの子を探して、桜はぼおっと見ていた。
――ほんと変ね。
つい最近まで、一緒に喋っていたのに。
一緒に帰った時もあったのに。――
再びため息をついてしまった。
よく、ため息をつくと不幸になるっと言われている。
でも、桜はしてしまった。そうとは知らずに。