<完> 冬桜よ、散りゆけ  –諦めるべき恋なの?–
――今日は、何も起こらないな。――


 日常茶飯事と化してしまった桜への“いじめ”。

 うすうす桜は感じてしまった。

 班員を引き連れて歩いているさなか、安心したいのに、心は曇っている。

 何かに怯えている。

 その何か。


 もやもやもや。


 ガチャ~♪

 ランドセルを開ける音が。

 桜は直感的にわかってしまった。

 ふと後ろに振り返る。

 後ろには流羽奈がいる。


――るぅちゃんが・・・?――




 
< 39 / 257 >

この作品をシェア

pagetop