<完> 冬桜よ、散りゆけ  –諦めるべき恋なの?–
 班の中の小さい子が鬼ごっこしていると、美紫依、海翔、麗羅の順にやって来た。

 まだ、檀、友篤、恭平はいない。

 時間はまだある。

 だけど、

「皆行こう。」


――えっ、もう行っちゃうの?――

 海翔の声に驚いている間に、だいたい並んでいる。

 海翔が先頭、美紫依は最後尾。

 三人いない中、班は出発。


――またいじめが起こった。――

 桜はがっかりするっていうか、何というか。

 気力をなくす。

 自然と体が動き、班についていく。


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