歌姫はギタリストに恋をした゚*。㊤
雄大さんからお呼びがかかる。

私は自分の席に座ると、五十嵐さんと健二も、各自用意された椅子に座った。



雄大さんがカウントダウンライブに向けたバンドの演奏のイメージや、目標を語り始めた。

スタジオは目の前が一面鏡になっている。
私は雄大さんの話に耳を傾けながら、鏡にうつる五十嵐さんを自然と目で追っていた。



昨日も思ったけど…
五十嵐さんてオシャレだなぁ…

身長あるし、顔もいいから、なに着ても似合うんだろうけど・・ちゃんと自分が似合う服がわかってるって感じ…

本当芸能人みたい・・




「――…でわ、とりあえず‥この前出した新曲から合わせてみようか〜」


雄大さんがそう言うと、バンドメンバーは各々自分の楽器を持ち始める。

私も楽譜を開き、マイクを右手に握りしめた。




「じゃあいくよ〜3、2、1はいっ」


雄大さんが指揮者のように手を振ると、私の後ろから曲がかかる。

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