歌姫はギタリストに恋をした゚*。㊤
「…例えば・・」


五十嵐さんがギターを弾き始めた。



!!!

楽譜を見ずに、指をなめらかにすべらせしっとりとギターを弾く五十嵐さん。


す…すごい。

この歌に超合ってる弾き方だし、なんか切なさがひしひしと伝わってくる。



「…ど?こんな感じ。」

「すごいです!すごい曲に合ってますね。」

「そうか?適当に弾いたんだけど。」

「今の感じでいいですよ!絶対みんな泣くと思います!!」

「ハハ。泣くまでいっちゃう?」


あ…笑った。

いつ見ても優しい顔…

私、五十嵐さんが笑った顔好きだな…




「じゃ、とりあえず今の感じで弾いてみるから…歌ってみ」

「はいっ」


五十嵐さんがリズムを取り、ギターを弾き始める。

私はマイクを持たず、そのまま歌った。


歌ってみると、よりしっとりとしてまさにアコースティックという出来に感動した。
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