17歳の不良と6歳の殺し屋
だが、この苦痛は始まりにすぎない事を雫は知らない。
休み時間になると、コルトは立ち上がって真っ直ぐに雫の席に向う。
この間、生徒は誰一人として席を立たないで怖いもの見たさに視線を向ける。

「ね~君さ。関ケ原って苗字なの?」

「……」

「なんかおっかない名前だね!」

「……」


生徒に目に見えて雫の機嫌が悪くなっていくのがわかる。

「でも、雫ってなんか神秘的で可愛いよね。ね、『しずちゃん』」



クラスの数人が悲鳴を上げた。




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