17歳の不良と6歳の殺し屋
やつれた様な疲れた顔は正に幽霊。さらに小さな灯火に照らされた顔が影の濃さも手伝って不気味度がドアップされる。

『酷い』こんなにこの言葉がしっくり来る事はない。


「君、今失礼な事考えてたの?」

「い、いや、別に」

「嘘なの」

「えーと」


図星で何も言えない雫の代わりに翡翠がズイと前に出てきた。

「そんな薄気味悪い姿見て、何も思わない方がどうかしてるわ」


「…酷いの…」


少年は項垂れた。フォローできないのがまた痛い。


「…誰?」

「こいつが、ガンスミス。名前はコルダ」

「…コルダ…」
「そう、コルトの双子の弟」


「え…」


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