17歳の不良と6歳の殺し屋
二人が言う様にそれは自殺行為だった。
明らかに多勢に無勢な状況にさらに武器が少ないなんて話にならない。

「確かにお前の拳は良い武器よ。でもいくらパンチに威力があっても銃には敵わない。
アニメのキャラクターでもない限りにね」

アニメキャラクターのような翡翠に言われたくない。などと思ったが雫は大人しく聞いていた。


「銃は別に使う分には一丁でも構わないわ。でも、もしその銃が壊れてしまったら?使えなくなってしまったらどうするの?状況に応じた、適したものが必要な時にお前はわざわざ仲間に借りに戻るのか?」


「それは…」



「いいか、雫。これはそこらの喧嘩じゃない。負ければ死が掟だ。」

「死って…あんた…」

「これは殺し合いだ」


ドクンッと雫に心臓が跳ね上がった。
翡翠の口調がその真剣さを物語っている。

殺し合い。それは人を死に至らす事。


「わ、私は、殺しは…」


「相手はお前を殺す。確実に」

「……」

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