17歳の不良と6歳の殺し屋
「あの子、危ういの」
「そうね」
「存在も意志も価値観も…」
「そうね」
「強くはなる。でも…」
「そうね」
「…翡翠」
「何?」
「僕は、銃が嫌い…なの」
「私は好きよ。愛してる」
翡翠は机に背を預けて、コルダは椅子に座ったまま真っ直ぐ前を見る。
二人は視線を交わさずに、ただただ闇を見つめていた。
遠くの方で雫の『ぬぅぉおおおおおおおおおっ!!』という低い呻き声のようなものが聞こえて来る。