17歳の不良と6歳の殺し屋
そして朝になった。
雫はあの後、一歩も自分の部屋から出てこなかった。
部屋に入った後は、ただひたすら声を押し殺した泣き声が聞こえていた。
誰も、そのドアを叩く事も声をかける事も出来なかった。

「これは、…雫自信が乗り越える壁よ…!」

翡翠の言葉は二人もよくわかっていた。いや、こうなる事は前にこの少女に二人は予言していたのだ。
だからなのか、その言葉は翡翠自信に言い聞かせているように思えた。

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