17歳の不良と6歳の殺し屋

「なんでピンピンしてるんだよぉ!親父が殺し屋雇ったはずだぞ!」

金髪馬鹿の言葉に翡翠は溜息を吐いて一歩前へ出た。

「すみません。まだ任務中です」

翡翠の発言に金髪馬鹿は押し黙った。そしてまた唾を撒き散らして怒鳴った。

「なんだ?この餓鬼!こいつが親父が雇った殺し屋かよ!!こんな餓鬼にこの女が殺れるわけないじゃん!」

翡翠はもう一度溜息を吐いた。その気持ちがわからなくも無い。
すると金髪馬鹿は今度はハリスに目を向けた。そしてハリスの持つ手榴弾が目に入った。

「なんだ、いるじゃん。まともなの。あ、あれ助手?へ~結構可愛いんじゃない?」

金髪馬鹿はニヤニヤとその下品な顔をさらに下品に染めた。

「ん~お前にはさぁ…新しいの用意してあげるから、あの二人をさっさと動けない程度に痛めつけてくんねぇ?それから俺らで遊ぶからよ♪」

金髪馬鹿は嬉々と言った。
ハリスの頬に冷や汗がタラリと落ちた。

「ぎゃはははは!今日は最高の日だぜ~!無敵の女不良の破廉恥な姿のお披露目だぜ~!ついでに美少女付きだ!」

周りの男達がこの馬鹿に合わせて歓声を上げた。
ハリスは「あ~あ」と頭を抱えていた。

「…雫」

「何?」

「あれって、裏切りって奴かしら?」

「そうだと思う」

私たちは並んで一歩一歩前進していく。


「じゃあ、殺っていいわけね」

「悪いけど、半分貰うよ」


ジャキッと銃と拳を構える。


「お~いお二人さん、俺は~?」



『仕上げにとっとけ!!』


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