17歳の不良と6歳の殺し屋
バサバサバサッ!と荷物が落ちた。コルダは買い物袋を抱えているポーズのまま静止した。
そして五秒ほどの沈黙。


「……は?」


やっとの思いで出てきたのはたったの一字。
でも、これは仕方がないとコルダは思った。


「だってそうでしょう?熱くなるんだもの」

「えーと?」


(翡翠ってこんな子だったけ?)

とコルダは自分の頭を冷静にしようと努力した。確か、翡翠は天才児だったはずだ。色々な国の言葉を操り策士で有名。
こんな興奮して物事を聞いてくる人間では無いはずだ。

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