17歳の不良と6歳の殺し屋


「なんで、そう思うの?」

「だから雫といると熱を感じるのよ」

「もうちょっと多く説明を……」


言われて翡翠は思うままに口を動かした。


「雫といると何か喋りたくなる。傍にいたくなる。笑うと自分も笑ってる時がある。何か役に立ちたくなる。自分と似ている部分をさがしてる。でもあんまりなくて、ちょっとあるんだけど。とりあえず連れ歩きたい。何か一緒にやりたくなるの。これは間違いなく恋だわ」


一気にまくし立てた翡翠にコルダは一瞬きょとんとして、ボリボリと頭を掻いた後、落ちたものを拾い始めた。

「ちょっと聞いてるの?」

少し不機嫌になる翡翠に、すぐにコルダは答えた。

「翡翠はさ、恋いしたことあるの?」

「無いわ」

きっぱりと言い放った。すると、コルダはまた頭を掻きながら「えーと…」とどこかめんどくさそうに言う。


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