17歳の不良と6歳の殺し屋
「くっそ~!!」
涙目になって顔を抑える金髪は本当に悔しそうだった。

「よっえー…」

五分も立たないうちに終わる修羅場。いや、修羅場とも呼べない幼稚な戦い。まるで弱いもの虐めだ。
私はこの不良達の余りの弱さに驚きと落胆が隠せないでいた。
特にこの金髪は命令だけで自分は一向に動こうとはしない。この世で一番ヘドが出る様なタイプだ。

頭がこれなら周りもソレ。
自分の背丈を飛び越えたスポンジを相手にしているかのようだ。
ある意味必死に戦っていた。手加減するのに。


「さて、」


翡翠は止まってゆっくり銃口を金髪に向ける。

「これで終わり。懺悔なさい」

「え…?」

翡翠の言葉に金髪は目を丸くすると首をコレでもかというくらいに動かして周りを見た。
既に立っているのは己と私と翡翠とハリスだけだ。

「ち、ちっくしょ~~!!」

金髪馬鹿は走って逃げ出した。
乗って来たバイクは翡翠によって全て粉々に破壊されていたのだ。
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