17歳の不良と6歳の殺し屋
廊下を歩きながら溜息をつく。

(母さん…気配を消すの上手すぎ…いつの間にこんな…)

隠れている輩は隠れる必要性がないと言いたいくらいに殺気と気配を垂れ流しているのに居るとわかっているはずのこの家の「女王」は実はいないんじゃないかと思わせる程に気配を感じさせない。
雫は無理矢理では余計に出てこないのを知っているので、とりあえず夜食の準備をする事にした。
匂い誘われて出てきてくれれば幸い。
そう思って、買い物袋をテーブルに置いた。

トン、トタン。

「…ん?」
< 38 / 276 >

この作品をシェア

pagetop