17歳の不良と6歳の殺し屋
今までの事を振り返ってみればわかる事だ。
こんな状況は日常みたいなもので。いつも何の感情も無しに機械的に仕事をするように向って来る奴らをなぎ払って来たではないか。表情など一度だって…

(―お前に、必要なモノよ―)

ドクンッと雫の心臓が跳ね上がる。
そうだ…あの時から……私はおかしくなったんだ。

言葉や感情が

当たり前の様に満ち溢れて来る…

「おい、こいつかなりビビッてるぜ!!」

「かわいそう~に~~」


―遠くの方で声が聞こえているような気がする…。―

雫の頭が思考するのを邪魔するかのように男達が冷やかしを送ってくる。
ガンガンと雫の頭に頭痛が起こる。いや、これは頭痛ではないと雫は思った。
ガンガンと叩きつけられているようなのだが、揺れるのは視界で頭に痛みは無く。
段々と目も虚ろになって行くのがなんとなくわかった。
< 63 / 276 >

この作品をシェア

pagetop