17歳の不良と6歳の殺し屋
そして、やっと教師から開放された雫は静かに教室へ向う。
行きかう人々の視線を浴びる。いつもの事だ。
それにイライラとしていたが、以前はそんな事すら感じる事もなかったので、逆に新鮮に思える。
人の感情とはやはり不思議なものだ。
雫は六組と札が付いているクラスへ足早に向って行った。


ガラッと教室に入ると痛いほどの視線と沈黙を浴びた。
スタスタと雫が入っていくとボソボソとした小声が聞こえて来る。

(何?学校辞めたんじゃないの?)

(やっぱこわーい!)

口々に言われる言葉はもう慣れっこだ。
会話の波を通り抜け雫は一番後ろの窓側、丁度角の所の自分の席に着いた。
そしてタイミングよく教師が入って来る。
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