イケメンゴースト
「杏。…」
部屋に入ったかと思うと
すぐに私の唇は
夏の唇に塞がれる。
「夏、何かあった?」
夏のベッドに座り
質問してみる。
「ううん。何もない。」
「そっか。よかっ…」
言い終わる前に
また唇が塞がれて、
ベッドに押し倒される。
「夏っ?」
「…」
無言で
制服のボタンを外していく夏。
「…ん。」
時々
氷のように冷たい
夏の手が肌にくすぐったい。
「杏、 痛かったら言って?」
「うん」
夏は
私のことを気にしながらも
優しく抱いてくれた。