イケメンゴースト
「純……。私、夏と別れた方がいいのかな……?」
「なんで?」
「だって、私…夏…傷付けてる……」
「そんなことないだろ!」
自分を責める私を純は強く抱きしめてくれた。
「杏は夏のこと好きなんだろ?」
「うん」
「だったらまだ頑張んないと。……でも辛くなったら言えよ」
「うん」
私の頭を優しく撫でてくれる。
純の優しさは、私の中の黒い不安のかたまりを少しずつ溶かしていってくれてる。
本当はダメだけど、この優しさに甘えてしまいたくなる時がある。