イケメンゴースト
純×杏☆☆
「杏?帰る?」
「うん」
「じゃあ行こう」
私達は部屋をあとにする。
やっぱり手は握ってるよ。
お互い熱を持ってるから
汗で湿ってるけど……。
自転車にまたがると純が手を後ろに出してきた。
私はその手を握る。
「杏。俺、お前のことすげぇ大事にするから」
「うん」
「俺が18になったら結婚してください!」
「うん!」
「じゃあ出発!!」
「出発!!!!」
前に向き直って純がペダルをこぐ。
来る時とは違ってゆっくりと、時間を噛み締めるかのように。