イケメンゴースト
今、病室には
純と私のふたりきり。
ぅーん。
なんか気まずい……。
「あのさ…杏。
さっきはダサいとこ、
見せてごめんな」
純が重たい空気の中、
口を開いた。
「えっ? うぅん。
……全然大丈夫だよ!」
「でも……」
「大丈夫だよ!」
「そっか…」
純が何か言いかけたけど
その言葉をさえぎってしまった。
だって純はきっと
自分を責めちゃうから……。
責めないでほしいし。
これ以上純には
不安を抱え込まないでほしい。