イケメンゴースト
「な…つ……」
夏は、手術着に着替えさせられて、
上半身は肌が見えていた。
いつもなら白くて綺麗なはずの夏の肌は
赤黒く変色している。
その姿はとても痛々しかった
「小日向さんは、
手術室の前で待っていて下さい」
「はい」
夏を乗せたストレッチャーが
手術室に消えていく。
手術室の扉が閉まると、
“手術中”と言うライトが
ガコンと音をたててついた
私はそのなんでもない音にさえ
大きく反応して怯えてしまう程
臆病になっていた。