ココとマシロ


「それだ!絶対それだよ!」と、ココは確信をして喜んだのはいいのだけれど…


「あ、でもそれって…ココのせいだ…」


その事実にも当然気が付き、シュンと落ち込まざるを得なかった。「明日ちゃんと謝ろう」とココは呟き、そのお守り――キーホルダーを、ポケットにしまい込む。

するとその様子を見ていたマシロが、首を傾げてココへと言った。


「明日なの?今行って来ちゃえば?」

「?、無理だよ。鈴木さん塾だもん」

「居るよ。まだ下駄箱に」

「え⁈ 」

「まだ帰ってないよ。行こうか、ココ」


マシロの言葉に大きく頷き、ココは昇降口へと向かって走り出した。その後ろをマシロも追いかけようと、足を踏み出したーーけれど、


「そんな事まで分かんだな。何?どーやってんの?」


飄々とした態度で尋ねた直哉の声によって、その足を止められる事になった。


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