ココとマシロ
「そう言えば、ちゃんと謝れたの?キーホルダーのヤツ」
「え?」
「だから追いかけたんじゃないか、あの女の子の事」
「!……そうだったぁ…っ!」
「明日!明日絶対謝らなきゃ!」と、ココの頭はマシロの事からすっかりそちらの方へと切り替わり、マシロはホッとして小さく溜め息をついた。
どうだって良かったはずなんだ。ココが喜んでくれるなら、僕だって嬉しい。ココに友達が出来る事を、僕だって望んでいる。……なのに。
――気に入らない
マシロは、ココ以外の人間に感情を抱くのは初めてだった。
アイツは、 何なんだ。
マシロは、予感がしていたのかもしれない。
終わりの――始まりを。