ココとマシロ

++



暗闇の中視界はとても悪く、足元すら十分に確認がとれない。だからだろうか。普段よりも音が大きく、繊細な部分まで耳に入ってくるような気がする。

そう、まるで聞こえるはずのない音まで聞こえてきそうなーー…ガサッ


「っ⁈」


思わず振り返るが、そこには特になんの変化も見られないーーいや、確認は出来ない。何も見えないのだから。

ココは思わず身震いした。


「え、エミカちゃん、今違うとこから音しなかった…?」

「……」

「怖いな…今どこだろう。もうずいぶん歩いたよね」

「……」

「真っ暗で何も見えないしそろそろ帰ろうよ…結局何もないみたいだし、あの人の影も…いないみたい、」


「いるよ」



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