ココとマシロ
扉がノックされた後、そっと開いたそこから久代が顔を覗かせた。
「ココちゃん、心配してお友達が来てくれたわよ。お休みするって伝えたけど、どうしても会いたいんだって。ふふ、かっこ良いじゃない、ココちゃんのボーイフレンド?」
「ち、ちがっ…ん?ぼーいふれんど?」
それってどういう意味だ?と思った一瞬の隙に、「照れちゃって~!顔だけでも出してあげなさいな」なんて嬉しそうに笑っていいながら、久代は扉を閉めて行ってしまった。
「え、あっ!久代さん!…えぇー…どうしよう…」
「……」
「ねぇマシロ、どうしよう…どうしよう…」
「行くしかないんじゃない?一緒についてくよ」