ココとマシロ
「……マシロは、行かないんだよね?」
「うん。そうだね」
「…だって、ココが友達作るんだもんね?」
「そうだね」
「だからココが、ちゃんとしなきゃダメなんだよね?」
「…そうだね」
自分に言い聞かせるようにココは口に出して確認する。マシロの返事に合わせて頷いて見せたり、彼女は彼女なりに必死だ。
そんなココが、「ねぇ、マシロ」と、もう一度声を掛ける。「どうしたの?」と、首を捻るマシロに、ココは尋ねた。
「ココ、独りで出来るよね…?」
その不安に揺れる瞳。それは、大丈夫だと言って欲しくて仕方ない、とマシロに訴えかけている。
そんなココが可愛らしくて、頼られる事が嬉しくて、マシロはつい顔が綻んだ。