ココとマシロ

でもココは、99%、マシロの言葉をマシロに促されるままに受け取ってしまう。

…これは信頼の証なのか、それともただ単に考える事が苦手なだけなのか。どちらでもありえる話だと、マシロは思う。


「まぁいいや。マシロ、今日も頑張ってくるね!」


いつもの二人が別れる場所、校門から少し離れたそこに着くと、そう告げたココはマシロと別れ一人、学校の敷地内へと足を進めた。

するとその時、「おっす!篠宮サン」という元気な声と共に直哉が現れた。


「あ、マキ君!おはよ!」


「教室に入る前に会うの初めてだね!」とココが嬉しそうに話しかけると、直哉は「だなぁ」と相槌を打つ。

そしてニッコリ笑った笑顔のまま、直哉の視線はチラリと後ろへ向けられて…


「………」

「…?、どうしたの?」


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