『果たしてオタ女は、リア充イケメンと恋に落ちるのか―目黒沿線 恋模様―』
よく男が甘いものを食べたいが1人でスイーツ食べに
パティスリーに赴けないと嘆きの声を耳にするが、
女だって、1人で牛丼をカウンターで食べられないし、
かわいい女の子たちにおもてなしされる魅惑のキャバクラや
18禁と呼ばれるいかがわしい香りのする劇場に足を運べない。

そこは五分五分ではあるが、
恋愛トークをしていても、2人さびしくパスタを啜る隣の男たちより
確実に自分たちの方が哀れみの目というものは浴びていない筈だ。


忘れないうちに紹介をしておく。
佳奈子の唯一無二の友人、友村幸美という女性は奇特な分類に属する。

彼女の華麗なる男性遍歴には
学生時代から目を見張るものがあった。

会う度に登場する男の名前は違い、
彼女に最愛の男たちを寝取られ泣きをみた女、また、彼女に現を抜かし、精魂に留まらず贅という贅を吸い取られ生きた屍と化した男どももは数知れず。

大学時代は、齢20にして既に100人切りの噂もある曰わくつきの女性だ。
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