『果たしてオタ女は、リア充イケメンと恋に落ちるのか―目黒沿線 恋模様―』
その男を落とすことに関して
比類な経験と実績を積む
彼女からのありがたい助言は素直に聞き入れようと、
中途半端な木曜の夕方、
私は彼女との会合をもった。
男遊びに忙しい為、
今日しか時間を作ってもらえず、
今日を逃したら合コン当日になってしまうのだ。
ぶっつけ本番で話しかけ、
大して話も盛り上がらず
姿形もなくなるほど木っ端微塵の玉砕を喰らうより、
多少なりともノウハウを知り、練習する期間を設けようと思ったのだ。

備えあれば嬉しいな。否、憂いなし。
決戦は金曜日。リアル柚月に逢える会には万全の状態で臨みたいのである。

今日はともともからたくさんのことを学んだ


・男は古風が好き

・気になる男性の左側に座れ、その方が心理学的に相手の主導権を握れる

・男は話したがりだから、聞くときは相手を向く

・話の途中では句読点での頷きは絶対

・たまに合いの手をうつ。オウム返し、興味を伺わせるように展開の続きを煽る

・相手の目を見るより、唇を見ると、目元にけだるさが現れ、セクシーさが増す

・料理のとりわけは基本。お皿に盛るときは量より盛り付けの見栄え重視でいけ

・お酒を飲むときは上品に見えるように片手も添える

・いきなりワインとか飲むな。オーダーを頼むときは相手と同じものにしておけ

・トイレに中座するときはハンカチを持って女らしさを醸せ

・香水はほんのり香る程度で。

・髪もぺしゃんこ前髪より、コテでふんわりカールを作れ

・トップスは胸があきすぎずチラ見せを期待できるバランスの型を

・貧弱な身体だから(失敬な!)細身を生かす脚だしをしろ。スカートならタイト、スキニーもいいがレギンスは止めれ
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