*恋の味[上]*【完】


あーあ、やっぱりバサバサ。

こりゃ、大量のトリートメントがいるなぁ。

しかも、体に匂いもしみついてる。

いろいろ貧乏人にはキツい。

「真麻?」

雷斗の声がする。

電話終わったのかな?

「は…」

ガチャ

風呂のドアが開いた。

「へ……?」

「……あ?……悪い」

うん、悪いね。

……待てよ?

「う……うぎゃぁぁぁ」

私が雄叫びをあげたのは、その10秒後くらいだった。

はっ裸みられたよね?!

嘘ぉ。最悪。

「み、見てねぇから」

見たくせにぃ。

絶対しっかりみてた!

最近太ったのに。


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