*恋の味[上]*【完】
「おっ、暁と桜野じゃないか」
アリもぅん?!
おいおい、ここにきていいの?
彼女さんは?え?
「いや〜、まさか会うとはな〜」
「私も思ってもみませんでしたよ〜」
本当は先に見つけさせてもらいましたが。
「誰と来てるんですかぁ?」
彼女とかいったら、学校中の噂にしてやろっ!
「あぁ、えっと……「あら〜、…可愛い!え、この子めちゃくちゃ可愛い!どうしよ?!抱きしめてもいいかな?!え〜い、抱きしめちゃえ!」
“ギューッ“
「…ぐぇ」
何この人?看護師さん?!やだやだやだ。つぶれるぅー。
「おい、顔死んでんぞ?そいつ」
いや、死んではないよ。死にかけだよ。
相変わらず毒舌。
「あ、ごめんなさ〜い!つい可愛いもんだから♪いつも兄がお世話になっております」
ペコリとお辞儀をする女。
「あ、こちらこ……そぉぉぉ?!え、兄弟ぃいぃ?!」
この可愛い人と?毒舌アリもんが?
いやいや、アリもんもさ?格好いい方だとは思うけどさ?だめだよー。
可哀そうだよ。女の人。
「世話してんのは、俺だけどな」
こちらも、いろいろ大変なんですよ?あなたの性格についていくの。
すると同時に、第一発目の花火が打ち上げられた。