*恋の味[上]*【完】
「今あなた、すごく切なげな表情よ?何があったのかは分からないけど、後悔しないようにしなさいね?」
しほちゃんママ……。
その通りだよね。私、これから聞くことを恐れないよ。しっかり受けとめる。
正直、聞こうか聞かないどこうか悩んでた。理由を聞くのが怖かった。でも、逃げてばっかじゃダメなんだよね。
もう、最強の親子だ!
「しほちゃん!笑顔ありがとね?しほちゃんママ!私がんばってみます!ありがとうございます!」
「お姉ちゃんダイスキー!」
「役に立てたなら嬉しいわ」
私は満面の笑みを返すと、
「その笑顔だよ!」
「今の笑顔、輝いていたわよ」
と言ってくれた。
まだまだ子供だな、私。しほちゃんに助けてもらっちゃった。しほちゃんママも。会って2かいなのに、すごく迷惑かけたなー。たくさんの勇気もらったなー。と思う。
「あ、しほ行かないと!お姉ちゃんバイバーイ」
「バイバイ」
しほちゃんたちの手を繋ぐ後ろ姿をみると、胸がキューっと狭くなった。