*恋の味[上]*【完】


屋上につくと、綺麗な青に囲まれていた。

私は快晴の中、他界するのか。

生きたくても生きれない人がいるなか、精神の弱さで死ぬ。

死ぬと言う意味がどれほどのものか、何度もこの目で見てきたのに。

病室で、もう息さえしてない人間に、何度も何度も呼び掛け、泣き続けていた人々。

たくさん、嫌というほどみてきたのに。

たった一つしかない“命”を大切に考えれなくなっていた。

みんなは、私と関わって良かったですか?

私と関わりを持ったことを後悔していませんか?

私は絶対後悔しません。

私は…幸せものでした。

目を瞑って、静かに堕ちた…。


< 214 / 260 >

この作品をシェア

pagetop