*恋の味[上]*【完】


『久しぶりに皆で麻美ちゃんとこ行くか?』

『おー、蹴人!ナイスアイディーアだな!』

『「アイディーア」だって!キモー!』

『んだと?発音が素晴らしいとでも言え』

『達也、涼太、うるせーぞ』

『うあっ、京(キョウ)いたのかよ?!』

『……あ?』

『スミマセン』

『京、起きたんだ?』

『……あぁ、馬鹿がうるせーからな』

『『馬鹿だと?!』』

『ははっ、自分のこと馬鹿ってわかってないなんて可哀そう』

『『んだと?』』

『ガハハッどこまで息ぴったりなんだよ』

『……誰だ?コイツ』

『おい、俺の愛娘をコイツ呼ばわりするな!』

『あぁ、コイツが……』

『だからコイツって言うなっての!』

『ちょっ…真麻ちゃん怖がってる!やっぱ馬鹿な金髪と赤髪の2人に挟まれて、藍色の目が後ろにいると怖いのかな…』

『おい、自分が“まっくろくろすけ”だからって調子にのんなよ』

『金髪は外人と一緒だから大丈夫だろ!それに、実の父親と一緒の髪色だからな!』

『外人は藍色だ』

『ここ、日本なんだけど?』

見てる私も楽しい。

なんで私は過去が見えるの?

思い出すならまだしも……。

一体私の身に何が起きてるの?


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