*恋の味[上]*【完】
「…ぶっ…、お前なに声に出してんだよ!」
「ほんっと!さすが麻美と血が繋がってるからか!?」
むぅぅー……。
いくら私でも、カッチーンってきますよ。
変な言い合いを続けているとー……、
「「真麻〜!」」
「由良、アカリ……みんなぁ…」
振り返ると、そこには、由良・アカリ・千年くん・倉橋くんの4人が立っていた。
「あれ?その感じは……?」
私の顔が満面の笑みだったから気づいたのか……、嬉しそうに聞いてきた。
「へへっ…、今後よろしく!」
そう、超満面の笑みで言ってやった。
みんなの顔がみるみる笑顔に変わり…、
「「真麻〜!」」
と、由良とアカリが抱きついてきた。
「ちょっ、ぐるじい……」
「あはっ、ゴッメ〜ン!」
「心配かけすぎよ!このっ馬鹿真麻!」
由良は怒ってるような言い方をしてるけど、私の為に涙を流してくれた。
「みんな、本当にごめんなさい」
私は深く頭を下げた。
許してもらえるか、もらえないかは分からない。
でも、謝りたい。