*恋の味[上]*【完】
私のクラスはー…1年S組かあ。
ま、普通はそうなるんだけどね。
この学校は頭のいい人からS・A・B・Cとクラス別になっている…らしい。
あっそういえば…、学年2番の「暁 雷斗」ってどんな人なんだろう……。
入試、私と1点差だったからね。
ずっとクラス表みてるのもなんだし、教室あがってみるか…。
って、下駄箱までの行き道どうだったっけ?
えーっと…地図地図…ってない?!
あ!自分の机の上に置いたまま!
はぁー、仕方ない。人に聞きますか…。
「あのー、すみません。
道教えてもらえますか?」
私は近くにいた男の人に話しかけた。
が、男の人の顔がみるみる赤くなっていく。
えっなんか変なこと言った?
「あのー?」
もう一度聞いてみる。
「あっ!すみませんっ!えっとー…道ですよね?」
ちゃんと聞いてるじゃん…。
「教えてもらえますか?」
「ぜっ全然大丈夫ですよ!」
……なんか一瞬ニヤッって笑った気がしたけど…気のせいかな?
とりあえずよかった。
私は男の人といくことにした。