*恋の味[上]*【完】
「アカリ……ありがとね」
「な〜にいってんの!真麻と仲良くなれてよかったし!」
なんてイイ人なの……。
「こっから頑張るかどうかは真麻次第!」
「うん!アカリ〜これからも仲良くしてねぇ」
「あたりまえ!」
私はアカリとバイバイして、由良がいると思う保健室にいった。
“ガラガラ”
「失礼しま――……」
先生はいなかった。ベッドの方もみる限り、誰もいなかった。
「あれ、桜野さん。どうかしたの?」
保健室の先生かきた。
「いえ、松川由良見ませんでした?」
「えぇ、みてないけど?」
え………。
「あ、ありがとうございました。失礼します」
私は保健室をでて由良を探す。
ちょうどグランドをでたとき……いた!
由良は千年くんと一緒にいた。
「あ、真麻……」
気まずそうな表情をする。
由良のことだから自分のせいって思ってるに違いない。
「由良……ごめんね?」
「っ!なんで真麻が謝るの?!私が悪いのに!」
「由良は悪くない。悪いのは……私」
――……ねぇ神様?
恋って難しいね。恋って甘いのかな?苦いのかな?ううん、無味かもしれないね。