*恋の味[上]*【完】


「アカリ……ありがとね」

「な〜にいってんの!真麻と仲良くなれてよかったし!」

なんてイイ人なの……。

「こっから頑張るかどうかは真麻次第!」

「うん!アカリ〜これからも仲良くしてねぇ」

「あたりまえ!」


私はアカリとバイバイして、由良がいると思う保健室にいった。

“ガラガラ”

「失礼しま――……」

先生はいなかった。ベッドの方もみる限り、誰もいなかった。

「あれ、桜野さん。どうかしたの?」

保健室の先生かきた。

「いえ、松川由良見ませんでした?」

「えぇ、みてないけど?」

え………。


「あ、ありがとうございました。失礼します」

私は保健室をでて由良を探す。

ちょうどグランドをでたとき……いた!

由良は千年くんと一緒にいた。

「あ、真麻……」

気まずそうな表情をする。

由良のことだから自分のせいって思ってるに違いない。

「由良……ごめんね?」

「っ!なんで真麻が謝るの?!私が悪いのに!」

「由良は悪くない。悪いのは……私」


――……ねぇ神様?
恋って難しいね。恋って甘いのかな?苦いのかな?ううん、無味かもしれないね。


< 49 / 260 >

この作品をシェア

pagetop