*恋の味[上]*【完】


−雷斗Side−

コイツ、桜野といるときは、どうしても自分が自分じゃなくなる。

親戚にすら、あんな自分を見せたことないだろう。

自分から告白したのも初めてな俺。

コイツだけは離したくねぇ。

そう、心から思った。

どのくらい、この幸せを感じることができるかなんて、分からない。

だけど、今、この今を大切にしていきたいと思う。

ぜってぇ幸せにする。愛し続ける。守り続ける。

それだけは誓おうと思った。

俺は今、人生で1番幸せなのかもしれない。

桜野……いや、真麻。

こんな俺を、“彼氏”という特別な存在にならせてくれて………ありがとう。


柄になんか合わねぇけど………

…………精一杯愛すから。


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