*恋の味[上]*【完】
戻ってきた私は、
「もう帰るね」
と言って、鞄に手をかけた。
「真麻、あなたは1人にはならないわ。私がついてるから」
お母さん……。
「うん。ありがとう」
「次は、彼氏連れて来なさいよぉ!」
「もっ!声でかい!」
「「あははは!」」
「分かったから。イケメンすぎて、びっくり倒れないように」
「期待しとくわ」
お母さんと会ってよかった。
やっぱ、お母さんだから。
ある意味最強だわ!
「お父さんのこと、ちゃんと考えるから」
「……えぇ」
お母さんは微笑んだ。
「じゃ!また来るからねぇ」
「はいはい」
私は、病院をでた。