*恋の味[上]*【完】


「よっしゃ!外、車あるから乗ってくぞ」

う、運転手さんいるよね?
外にでると……こりゃまた、立派な外車様。

見とれていると、誰かが立派な外車様から出てきた。

「はじめまして。私、雷斗様にお仕えしています、真田と申します」

外車様に合う、爽やかハンサムさん。

「あっはじめまして。桜野真麻と申します」

ここは自己紹介しとかないとね!

こんな優しそうな人が雷斗に仕えるなんて、よく頑張るなぁ。

「こんな可愛いお方が雷斗様の彼女とは、私も嬉しいです」

し……紳士だ。

いい!この人すき!

「え、いや……」

「あ、違いましたか?申し訳ありません」

いや……違うくないんだけど。

「何、否定してんだよ。俺の彼女。手ぇだすなよ」

「こんな優しい人が手なんかだすわけないでしょ!」

雷斗ってば、本当失礼!

「ぶくくっ…お前、騙されてやんの」

は?

「チッ、雷斗ってやつぁ余計なことを……騙してごめんね。これ、本性」

……………。

ムカつく。

「もう行かない」

「なっ!おい、待てって!悪かった!だから来て下さい」

ぷっ!何、改まってんのよ。

「えっと、マジごめんね?」

真田さんも本気で謝ってるっぽいし。

「うん」

私、鬼じゃないもんね。

「じゃ、出発すっか?」

「おう」

私達は、松川家にむかった。お金持ちだから、松川邸?


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