*恋の味[上]*【完】


「おっ、水着姿そそるー」

“ゲシ”

エロ発言をする真田さんに由良のキック炸裂!

「いっで!冗談だよ」

冗談にみえないんだよ。堕紳士。

「あさちゃんもゆっちゃんも可愛いよ」

千年くんが言うと、お世辞でも嬉しくなるよね。

これぞ紳士だ。

裏がないと信じておこう。


「暑い」

「君は誉め言葉一つも言えないのかい?」

第一声が「暑い」ですよ?

そこはせっかく彼女が水着着たんだから、お世辞でも一つ言うのが普通だよ。

「あぁ、馬子にも衣装ってやつ?」

カッチーンときた。

「さっなっだっさーん!一緒に海行きましょー」

私はエロ紳士に賭けた。

「は?無理。ガキには興味ねぇの」

…………むかつく。

雷斗の方みると……爆笑してやがる。

もういいもんね!

「馬鹿エロ偽紳士!だれがキモいの誘うか!冗談だし!馬鹿馬鹿馬ー鹿」

捨て台詞を吐いて、みんなのいる位置から少し離れた場所に向かった。

「は?おい、まてよ!あーもう!」

誰が待つか!

堕紳士は調子に乗って、女に囲まれてるから身動きができないらしく、諦めたっぽい。

むかつく!

由良は千年くんといるし、堕紳士はハーレムしてるし、雷斗は近寄ってくる女を無視して睡眠状態。

海なんてくるんじゃなかった。


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