見知らぬカレと同居生活!?
ほうけたままの顔に、
涙が、ひとすじ頬をつたう。

また、ひとすじ………

ひとすじ………………

いつの間にか、涙があとからあとから流れていた。


「…………ひぃっく………」


あたしは、その場から駆け出した。

びしょ濡れのまま、走って、走って………

あぁ、前にもこんなふうにがむしゃらに走ったコトがある………

あの時も確か、快晴くんの元を梨華さんが訪ねてきて、
あたし、気を利かせたつもりで駆け出したけど…………

ホントは、あたしがその場にいたくなかったからなのかも知れない。

あの時から既に、あたしの恋心は芽生えていたのかな…………
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